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宇宙星桜、岐阜の中学校で成長中!

宇宙へ行った高桑星桜
それは、幸運を運んでくる不思議な桜なのです。

2008年、日本各地の桜の種が宇宙ステーションに旅するプロジェクト「花伝説・宙へ!」が始まったとき、選ばれた桜は樹齢千年級の有名どころばかりで、高桑星桜は入っていませんでした。ところが、この計画に参加したいと願った地元の中学生たちが、絵筆で人工受粉させたり、袋をかけるなど、喜々として準備を始めてしまいました。それを見たプロデューサーが心を動かされ、急遽宇宙フライトに組み入れてしまったのです。


無事、宇宙フライトを終えて地上に戻った種はなかなか発芽しませんでしたが、京都府立植物園で2本、そして地元、岐阜大学教育学部附属中学校の自然科学部によって1本が発芽に成功しました。(京都府立植物園の桜のうち一本は、岐阜市に里帰りし、もう一本は同植物園で公開されています


附属中学校の宇宙星桜の現在の姿です。
2010年に発芽し、自然科学部の先輩から後輩へと受け継がれ、2メートルほどに成長しています。
岐阜の名樹木医・吉村隆雄先生(吉村造園土木会長)の手で「採り木」が施されており、来年までには新しい苗が出来上がる予定です。


この新しい分身は、「きぼうの桜」計画の一環で、東北のある中学校に贈呈されることになっています。


岐阜の中学生たちが手塩にかけて育てた宇宙桜が、希望のシンボルとして東北の中学校に贈られることは、新しい物語の始まりを感じさせますね。

2017年春には詳しいご報告が出来ると思います。お楽しみに!

宇宙桜の若木に会える京都府立植物園

2016年8月30日
京都府立植物園を訪問し、養育中の宇宙桜の苗の状態を見せていただきました。
大雨の翌朝でしたが、木々は生き生きとしていました。

宇宙星桜。公開中です。

生命感抜群に、青空に向かって伸びていきます。

桜の種が宇宙ステーションへの旅から帰還した2009年秋、同植物園に種の一部を預け、発芽を試みていただいており、現在でも、次の各種が元気に育っています
(○のついた若木は公開されています)

○宇宙ミヤマザクラ(北海道旭川市)
○宇宙オオヤマザクラ(北海道旭川市)
○宇宙高桑星桜(岐阜県岐阜市)
○宇宙緋寒桜(沖縄県名護市)
・宇宙角館武家屋敷枝垂桜(秋田県仙北市)
・宇宙三春滝桜(福島県三春町)
・宇宙祇園枝垂桜(京都府京都市)
・宇宙稚木の桜(高知県佐川町)
そして、宇宙淡墨桜(岐阜県本巣市)です。

宇宙淡墨桜は、もう少し大きくなってから、故郷の岐阜県本巣市に里帰りする計画が進められています。
ごらんの通り、その日が待ちきれないかのように、青々と成長しています。

全国でも屈指の規模と内容を誇る京都府立植物園は、
古い都に出現した憩いの場でもあります。

宇宙桜見学を兼ねて、みなさん是非訪れてみてください。

宇宙神代桜、苗育成順調なり

2016年8月真夏日、山梨県北杜市を訪問しました。

2010年に発芽した宇宙神代桜は今年で樹齢6年。
実相寺に定植され、すでに一般公開されています。
高さは5メートル、枝張りは6メートルに達していますので、今後どれだけ大きくなるのか想像もつきません。やはり神代桜の遺伝子は尋常ではないようです。

北杜市在住の桜守・三枝基治先生の手により、この宇宙1号から、採り木、実生などの方法で苗が生産されています。
出来上がった苗の一本は、2017年春、淡路島・夢舞台に贈呈されることが決まっています。
そして数本は、ワンアースの「きぼうの桜」計画の一環で、東北の復興地に贈られます。

今日は、三枝先生の圃場を訪れ、養育中の宇宙桜の苗を見せていただきました。

これは実生。2015年に採取され、2016年に発芽した0歳樹ですが、すでに旺盛な成長ぶりですね。

これは2015年に発芽した実生1歳樹ですが、既に2メートル近くになっています。


葉の勢いにも、ただ者ならぬ雰囲気を感じます。


褐色の幹にも、すでに風格がにじみ出ています。


桜守の眼は厳しい! 一切の妥協を許さない養育者なのです。

この宇宙桜の苗は、早ければ2017年早春に、東日本大震災から復興する町に贈られます。
そして必ずや、町を、人々の心を、活気づけてくれるでしょう。
植樹祭の日が楽しみですね。

宮城県塩竈市を訪問しました

塩竈、読めますか?
この21画の漢字は、書き順もまた最高難度です。ちなみにJRの駅は塩釜と表記されていますが、この地名、もともとの意味は塩を焼く竈(かまど)から来ていますので、正式名称は塩竈市です。

・・・と、前置きが長くなりましたが、ここ塩竈市には市民のさくらの会があり、2016年7月、当財団代表理事の長谷川洋一が表敬訪問させていただきました。

震災後の海水塩などの影響で、美しかった市内の桜も大打撃を受けましたが、さくらの会では、これをなんとか復活させようと、日々取り組んでいらっしゃいます。

7月18日には、大きな夏祭りがあり、10万人以上が訪れました。

s塩竈御輿舟2

塩竈神社から担ぎ出された御輿が急階段を下り、町を早足に駆け抜けて港で船に乗り、海上を巡る奇祭は迫力十分。

s塩竈一中

真夏の太陽の下、町のパワーも全開でした。

この町ではまだ、きぼうの桜計画の採択が決まっていませんが、きっと良い植樹場所が見つかることと期待しています。

「緑の募金公募事業」に選ばれました

きぼうの桜計画の一部が、公益社団法人国土緑化推進機構様の「緑の募金公募事業」に選ばれました。戴ける交付金は110万円で、事業名称は以下の通りです。

事業名  宇宙から見える森づくりの第一歩

内容は、福島県のある地区への宇宙桜植樹と復興祈念イベントです。
宇宙桜の種類や植樹場所については、順次公表させていただきますが、必ず素晴らしい事業にいたします。
百年後、宇宙桜が生長した暁には、枝張り30メートルにもなり、満開時には宇宙から十分撮影可能と考えられます。

三菱財団の助成を戴くことになりました

公益財団法人三菱財団様の平成28年度助成(社会福祉分野)を頂戴することになりました。助成額は150万円で、下記内容となっております。

千年後の子孫たちへ、東日本大震災の記憶を語り継ぐための宇宙桜伝説の創作

震災の記憶と教訓を末永く後世に伝えるために、コンクリートの堤防や標柱、公文書はいずれも短命で、千年単位の伝承には耐えない。
しかし、かぐや姫のような伝説ならば、広く長く人々の意識に残るだろう。
ワンアースの進める「きぼうの桜」計画に併行し、被災地内外からの多くの市民の参加をいただいて美しくユニークで、千年以上語り継がれる、第二のかぐや姫の創造を目指す!

この事業は、多くの地球市民のみなさまにご参加いただいて、31世紀の子孫たちに贈る祈念事業です。詳細は順次、当ホームページ等で発表いたしますが、募集開始は2017年1月ごろになる予定です。ご期待ください。

「新しい東北」官民連携推進協議会員になりました

2016年6月
復興庁の主催する「新しい東北」官民連携推進協議会のメンバーになりました。

当協議会は、東日本大震災からの復興に携わる多くの団体が情報共有・交換することができるネットワークとして設立されました。

ワンアースは、より多くの地球市民が参加出来る活動を目指し、当協議会のネットワークを活用していきます。ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本櫻学会で発表しました

2016年6月11日 玉川大学(東京)で行われた
日本櫻学会研究発表会にて、きぼうの桜計画の内容と進捗について報告いたしました。

報告要旨は以下の通りです。

表題:東北復興のための宇宙桜植樹事業について
著者:長谷川 洋一(一般財団法人ワンアース)、富田−横谷 香織(筑波大学生命環境系)
内容:
 2008から2009年にかけて259日間宇宙飛行した各地の名桜の種は、各地で2010年ごろ発芽し、うち幾つかは開花するまでに成長した。
 一般財団法人ワンアースでは、この宇宙桜の子孫を大震災の復興地等に贈る「きぼうの桜」計画を進めている。津波到達点上に長寿で巨大化が期待出来る宇宙桜を植えれば、復興のシンボルになり、次の大津波が来た際の避難の目印となる。また、稀少な宇宙桜は観光資源としても復興に貢献できるだろう。
 ワンアースでは、東北沿岸30市町村(及び苗提供元9市町村)と協議してきたが、すでに13の市町村で提案が採択され、植樹計画が具体化してきた。同時に、広域景観創生と地域連携方策を検討しており、参加各地の住民レベルの交流や、宇宙桜2世の種や苗の交換による発展形を目指している。
 今後は、宇宙桜という数奇な生命体にまつわる物語を市民参加で創造し後世に残す、文化活動を興したい。震災の記憶の風化は避け得ぬが、宇宙桜は物語とともに千年にわたり、震災の教訓を語ってくれるであろう。
 また、将来的には、熊本等次の復興地にもきぼうの桜をリレーするなど、この緑化資源を地域から発信する方法についても検討していきたい。