「地球讃歌」カテゴリーアーカイブ

思いが満ちる星

地球にとっては、
ほんのちょっとした身じろぎであっても
私たちの
生活や命を左右するほど大きいのですね

小さなちいさな
私たちですが、
せめて
ポジティブな思いで
この星を満たしていきましょう

熊本地方の大地震で被災なさった方々の
一人でも多くのご無事と早い復旧を祈念いたします

太陽のパラボラ

春浅き日
貴重な太陽の光を集めようと、
君はパラボラ型になったのか?

星の瞳という名の
どこにでもある雑草は
ときおりそよぐ冷たい風に震えている

遙か上空に雲雀の声
君のおかげで良く聞こえる気がする

あの日も梅は咲いていた

あの日も梅は咲いていた

憎らしいほど
澄み渡った空に向かって

冷徹なまでに
そのものの役割を果たそうと

樹の根は地中深くに達し
この星の奥底で
お互いに存在を確かめ合っているのだろうか

あの日も梅は咲いていた
そのものの生きる意味を信じて
一点の曇りもない空に向かって

マンジュシャカ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

マンジュシャカ manjusaka
サンスクリット語でこの花のこと

球根は栄養価が高いが有毒
しかしその毒は水に晒して抜くことが出来る

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

太古、大陸から海を越えて来た弥生人たちは、
舟に 種籾と共に この球根を積んでいたに違いない
だから今も、稲田のかたわらに この花はある

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

曼珠沙華、
稲刈りあとの田に残る 焔の花よ、

太古の芸術家の生み出した ただ一株は、
決して種を付けることなく幾千年、
人の手によりここまで増えた。

君は、世界の文化遺産だ!

by 谷山稜

美花ヤブガラシ、魅惑の蜜壺

2013.9.28

誰も知らない藪の中

だいだい色の蜜の壺

魅惑の香りは葡萄のように

遠くの虫を呼び寄せる

貧乏かずらの汚名を着せて

誰もが嫌う藪枯らし

夏の茂みを最後に覆うは

葛かススキかヤブガラシ

ヤブガラシ(ブドウ科)

夏の庭の雑草の筆頭格。藪を枯らすほど繁殖力旺盛?

誰もが見たことのある特徴ある5枚葉

嫌われ者ですが、実は花がなかなか美しい

わずか数ミリですが、オレンジの蜜壺は、虫たちの大御馳走!

by 谷山稜

夏の名残のクサノオウ

2013.9.26

野に咲く黄色い花たちの中では

どちらかというと目立たない方

林の縁などで控えめに揺れている

古くから薬草であり毒草でもある

山里の

村の娘が摘みに来る

晩夏の森の静かな夕暮れ

by 谷山稜

早池峰山 空に吼えるはハクサンシャジン

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

空色が地上に降ってくるとは
いよいよ季節が動き出したらしい

天高き季節の走りは
高き地の天辺より始まる

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

乙女心のように 気まぐれな山霧は
何の挨拶もなく 通り過ぎてゆく

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ハクサンシャジン(キキョウ科)
高原でおなじみのツリガネニンジンの高山型
色の濃いものもあるし、時に白花も

by 谷山稜

早池峰山 夜明けの花 ミヤマアケボノソウ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

早池峰の頂稜の岩角に、
曙の名を冠すこの花は咲く

花弁の柄は瑠璃玻の磁器か、
星を散らしたマイセンか

気まぐれな雲が頭上を過ぎれば、
花の色香にもふと秋を感じる

ミヤマアケボノソウ  リンドウの仲間
高山に稀に咲く。曙の名の由来は、花弁の文様を夜明けの星に

by 谷山稜

早池峰山 大正時代の女学生発見

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

大正ロマンの女子学生
矢絣(やがすり) 黒髪 長袴

山の意匠は面白い
この花、ナガバノキタアザミ
高所に凛々しい立ち姿よ

ナガバキタアザミ(キク科)
つぼみを見て、矢絣文様を連想するのは私だけか
北の地方にしかない花。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

咲くとこうなる。確かにアザミだと納得。

by 谷山稜