東北復興宇宙ミッション2021

東日本大震災発災から10年にあたる2021年3月11日に、東北復興の姿と支援への感謝の気持ちを国際宇宙ステーション(ISS)から全世界に発信する宇宙ミッションが実現した。国際宇宙ステーション(ISS)を放送局に、野口聡一宇宙飛行士をアナウンサー役に見立てている。並行して被災地各自治体から植物の種などの記念品を宇宙フライトさせ、ポスト震災10年の復興と伝承に役立てていく。 被災各自治体首長をメンバーとする東北復興宇宙ミッション実行委員会(山崎直子委員長、事務局・一般財団法人ワンアース)により、復興10年を物語る写真を刷り込んだ長さ7メートル程度の横断幕を宇宙に打ち上げ、ISS日本実験棟「きぼう」内に展開し、滞在中のJAXA野口聡一宇宙飛行士に世界への感謝のメッセージを読み上げてもらった。復興庁の助成(東日本大震災発災10年復興発信事業)、文部科学省の後援、そしてJAXA/NASAの協力を得て進められるこの事業は、復興発信と地域活性化のみならず、市民参加型の新しい宇宙利用の実例としても注目されている。

東北復興宇宙ミッション実行委員会実施体制

委員長 山崎直子 宇宙飛行士・一般財団法人ワンアース名誉顧問

委員 岡本正善  岩手県洋野町長
委員 遠藤譲一  岩手県久慈市長
委員 小田祐士  岩手県野田村長
委員 柾屋伸夫  岩手県普代村長
委員 佐々木靖  岩手県田野畑村長
委員 中居健一  岩手県岩泉町長
委員 山本正德  岩手県宮古市長
委員 佐藤信逸  岩手県山田町長
委員 平野公三  岩手県大槌町長
委員 野田武則  岩手県釜石市長
委員 戸田公明  岩手県大船渡市長
委員 戸羽 太  岩手県陸前高田市長
委員 菅原 茂  宮城県気仙沼市長
委員 佐藤 仁  宮城県南三陸町長
委員 須田善明  宮城県女川町長
委員 斎藤正美  宮城県石巻市長
委員 渥美 巖  宮城県東松島市長
委員 櫻井公一  宮城県松島町長
委員 熊谷 大  宮城県利府町長
委員 佐藤光樹  宮城県塩竈市長
委員 寺澤 薫  宮城県七ヶ浜町長
委員 深谷晃祐  宮城県多賀城市長
委員 郡 和子  宮城県仙台市長
委員 山田司郎  宮城県名取市長
委員 菊地啓夫  宮城県岩沼市長
委員 山田周伸  宮城県亘理町長
委員 齋藤俊夫  宮城県山元町長
委員 大堀 武  福島県新地町長
委員 立谷秀淸  福島県相馬市長
委員 門馬和夫  福島県南相馬市長
委員 吉田数博  福島県浪江町長
委員 伊澤史朗  福島県双葉町長
委員 吉田 淳  福島県大熊町長
委員 山本育男  福島県富岡町長
委員 松本幸英  福島県楢葉町長
委員 遠藤 智  福島県広野町長
委員 内田広之  福島県いわき市長
委員 木幡 浩  福島県福島市長
委員 藤原一二  福島県川俣町長
委員 杉岡 誠  福島県飯舘村長
委員 白石高司  福島県田村市長
委員 橋本克也  福島県須賀川市長

特別委員 上村英司 山梨県北杜市長(きぼうの桜苗元)
特別委員 古味 実 高知県仁淀川町長(きぼうの桜苗元)
特別委員 坂本浩之 福島県三春町長(きぼうの桜苗元)
特別委員 守本憲弘 兵庫県南あわじ市長

事務局長 長谷川洋一 一般財団法人ワンアース代表理事

特別協力 三陸鉄道株式会社
  一般社団法人槌音(岩手県大槌町)
  Tohoku Space Community
  日本宇宙少年団福島分団
  株式会社夢舞台(兵庫県淡路市)
助成 復興庁(東日本大震災発災10年復興発信事業)

後援 文部科学省

【目的】 東日本大震災発災から10年である2021年3月11日を期し、東北三県を主体に日本から全世界に、復興支援への感謝の気持ちと、震災の記憶と教訓を伝承するためのメッセージを国際宇宙ステーションから発信する

【概要】

福島・宮城・岩手三県を中心とし、震災の記憶と復興のイメージを語る画像、モノ、言葉を国際宇宙ステーション(以下ISS)に打ち上げる。

ISSの日本実験棟きぼう内に、物品・写真等を展示し、メッセージを宇宙飛行士に読み上げてもらい、映像を全世界に拡散する。 花や農作物の種などの記念品も打ち上げ、地上に回収後、地域活性化や震災の記憶と教訓の伝承に息長く活用する。

【期待される効果】

・日本から全世界への感謝の気持ちを発信出来る

・東日本大震災の記憶と教訓を世界規模で共有・伝承する構図が作れる

・東北の復興をアピールし、風評払拭に貢献できる

・国際宇宙ステーション(ISS)の社会的利用価値を端的に証明できる

2019年7月 きぼうの桜サミット in 洋野 で行われた宇宙を目指す共同宣言の様子

この宇宙ミッションの準備として、現在ワンアースは東北各地でワークショップ形式の市民討論を始めたところです。2019年度、2020年度の2カ年度にわたり復興庁「心の復興」助成事業に選んでいただき、その活動の中で多くのみなさまのご意見を集め、歴史的に意義有る市民宇宙ミッション計画に仕上げていきます。

令和元年度 復興庁「心の復興」で採択されたワンアースの事業計画概要
令和2年度 復興庁「心の復興」で採択されたワンアースの事業計画概要
復興庁「東日本大震災発災10年復興発信事業」に採択されたワンアースの事業計画概要

宇宙的視点から、この星の、いのちの美しさを体感しつつ、ひとつの星で共生するという新しい価値観に基づいた文化交流で、世界を一つに繋いでゆきます。