山崎直子宇宙飛行士(当財団名誉顧問)を筆頭とするワンアースの文化使節団は2016年9月19日、台湾総統府にて陳建仁副総統と懇談した。
「宇宙、科学、教育における文化交流と、東日本大震災復興支援に対する返礼」という主旨を事前に申し入れておいたため、会見の場には李澄然外交部常務次長(外務副大臣)以下外務官僚のほか、台湾の宇宙機関長官である張桂祥国家太空中心主任らが列席し、実りある対面になった。
<写真> 福島の子どもたちからの贈り物「宇宙アサガオ」とともに
はじめに陳副総統から、子育てをしながら厳しい宇宙飛行士訓練を乗り越えてきた山崎さんの姿が(台湾でも)多くの若者たちに影響を与えていることが賞賛され、山崎さんが日本の宇宙政策委員として政策提言を行っているように、台湾の宇宙開発にも助言を与えて欲しい、さらには、女性の社会での活躍についても助言して欲しい、と要望された。
山崎宇宙飛行士からは、文化的に世界をつないでいくワンアースの活動として今回初めて台湾を訪問したこと、国際宇宙ステーションでは、JAXAがアジア各国の若い世代から実験の企画を集め、日本の宇宙飛行士がこれを実施するなど、青少年も含めた国際協働が既に始まっていることなどが紹介された。
張国家宇宙機関長官から、台湾でも宇宙産業は盛んで、複数の人工衛星を保有しており、コンピュータや太陽電池パネルなどの宇宙向け部品でも強みを持っていること、宇宙からの防災に地球観測衛星が活用されていること、国際宇宙ステーションでもダークマターの観測などで共同研究をしていること、などが紹介された。
ワンアース長谷川代表理事は、「これを機に、両国青少年の直接交流が始まると喜ばしい」と述べた。
最後に、山崎宇宙飛行士の長女、次女が特別なプレゼントを持って入場し、記念撮影を行った。
今回のプレゼントは、山崎宇宙飛行士が2010年に宇宙に持参したアサガオの子孫「NAOKO☆宇宙アサガオ」の種で、福島の子どもたち(日本宇宙少年団福島分団)が、東日本大震災復興に多大な支援をしてくれた台湾への感謝の気持ちをこめて用意してくれた。桐箱に格納された種のほか、福島の子どもたちからの感謝のメッセージカード及び山崎宇宙飛行士の手によるフライト証明書がセットとなり、蔡英文総統と陳建仁副総統宛、贈呈された。
【台湾側出席者】
陳建仁 中華民国副総統(副大統領)
李澄然 外交部常務次長(外務副大臣)
張桂祥 国家太空中心主任(国家宇宙機関長官)
周學佑 外交部亜東太平洋司副司長
李世丙 外交部亜東関係協会副参事
ほか
【日本側出席者】
山崎直子宇宙飛行士 一般財団法人ワンアース名誉顧問
三船文彰文化使節団長 一般財団法人ワンアース理事
保延憲一 一般財団法人ワンアース顧問
長谷川洋一 一般財団法人ワンアース代表理事
長谷川京子 一般財団法人ワンアース役員秘書
繁田翠 宇宙飛行士秘書
ほか
【特別協力】日本宇宙少年団福島分団
【お問い合わせ】 一般財団法人ワンアース 代表理事 長谷川洋一
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