今年もいよいよ春の植樹祭シーズンが近づいてきました。
2018年2月19日
今春きぼうの桜計画で宇宙神代桜を植樹する福島県浪江町と富岡町へ、苗元である山梨県北杜市・渡辺英子市長から、貴重な苗が贈呈されました。
式典の模様はNHKニュースほか、各局各紙でも報道されています。
贈呈された苗は、ワンアース顧問の桜守・三枝基治先生が丹精込めて育てたもので、2008年に若田光一宇宙飛行士とともに国際宇宙ステーションに飛行した山高神代桜(樹齢2000年・国指定天然記念物第1号)の種から発芽した宇宙神代桜の直系2世(実生)です。
ワンアースからはフライト証明書も贈呈いたしました。
浪江町、富岡町とも、東日本大震災の津波と原発事故で大きな被害を受け、いまだ復興途上です。2017年、一部で避難指示が解除され、住民が帰還を始めました。
この春には小中学校も再開します。
しかし町に賑わいが戻るまでの道のりは簡単なものではないでしょう。
それでもそこに故郷がある限り、ワンアースはきぼうの桜を植え続けます。
【富岡町のみなさんと、北杜市の名峰・甲斐駒ヶ岳】
左・野田武則釜石市長 右・鈴木義孝三春町長
岩手県釜石市の野田武則市長とワンアースは、2月8日、福島県三春町を訪れました。
三春町・鈴木義孝町長から、きぼうの桜(宇宙滝桜)目録が贈呈されるとともに、釜石市からは感謝状が贈られ、両町の末永い交流が約束されました。
釜石市長
「世界遺産・橋野鉄鉱山の地区に植えます。植樹祭は4月ですので是非御来釜ください」
三春町長
「娘を嫁に出すようなものですから、是非お伺いしたいです」
なお、実際の宇宙滝桜の苗は、現在4メートル近く。町長室で手渡しするには大きすぎるので、別途、ワンアースが輸送します。
植樹祭は2018年4月14日(土)、世界遺産である橋野鉄鉱山で行われます。
詳細につきましては追って公表させていただきます。
近隣の皆様、是非お越しください。
東日本大震災から400年前の1611年、慶長の大津波が伊達藩を襲いました。
家族を失い、家も田畑も船も流され、民衆は寒空の下にさまよいます。
五千もの領民の命を奪われ、ドン底ともいえる状況の中、伊達政宗は立ち上がります。
彼が示したのは、皆で巨大な船を作りヨーロッパを目指そうという、途方もない夢でした(現代ならば、我が町で宇宙ロケットを作って火星を目指そう、と言うに等しい)。
なぜそんな時に?
そんな時だからこそ、大それた夢を掲げ、民衆の心を奮い立たせ、結果、伊達藩の復興は大いに進んだのです。
この史実をモティーフにした新しいミュージカルが仙台で上演されています。
ジパング青春記
素晴らしい内容です。
このような市民文化の形で東日本大震災の記憶と教訓を残していけば、それは風化することなく、成長しながら子孫たちへ伝わっていくことでしょう。
400年前の先祖たちも、船越、浪分、などの地名を残すことにより、津波の記憶を残してくれました。
ライフラインやインフラは、金とコンクリートで復旧できますが、心を復興させるものは希望。
ワンアースは、希望を安売りすることなく、じっくりと東北に根を張り、復興文化を紡いでいきます。
迎春 2018年
あたらしい朝の光を迎え
地球は今日も淡々と宇宙を航行しています。
みなさま、爽やかな新年をお迎えでしょうか?
ワンアースは今年も次々に「素敵」を生み出すべく
努力を続けて参ります。
どうぞ皆様にとりましても佳き年でありますように。ワン!
ワンアースの2017年を振り返りますと、5箇所での植樹祭、きぼうの桜物語の公募、合唱曲の制作、そして第1回きぼうの桜サミットの開催と、たいへん多くのイベントを無事行うことが出来、多くの貴重な出会いがありました。
こうした活動を遂行してこられたのは、ワンアースを支えてくださる皆様、活動に参加してくださる皆様のおかげです。
年末を迎えるにあたり、この場で心より感謝申し上げます。
この図は、きぼうの桜計画の進行です。年末までに、東松島市と名取市がご検討を開始してくださり、ほぼ東北三県の広域事業としての形が整いました。
2018年も、皆様のご指導ご参画を賜りつつ、ワンアースの事業をより有意義なものに進化させていきたいと思います。
どうぞ引き続き、宜しくお願い申し上げます。
2017年11月25-26日、東京芸術劇場(池袋)にて全日本合唱コンクール全国大会が開催され、各地方大会を勝ち抜いてきた51団体が集いました(ワンアースは全日本合唱連盟の会員です)。
ご存じでしょうか? 日本にはプロの合唱団が少なく、アマチュアのレベルが非常に高いのです。コンクールの全国大会は、まちがいなく地上最高の歌の祭典と言えるでしょう。
ワンアースとしては東北の団体を応援したくなりますが、中学・高校では東北勢が伝統的に強く、大人の部(大学ユース、室内、同声、混声)でも福島や宮城の若いチーム、L’Aube des Temps (ローブ・デ・タン) やRaw-Ore (ロー・オーレ) が元気に上位に入っており、嬉しいかぎりです。
ハーモニーが揃うと、心がまとまります。そして新しい力が湧いてきます。
会場にはワンアースがお世話になっている、河合楽器様、パナムジカ様、ユニチカトレーディング様の販売ブースも出ており、「きぼうの桜」テーマソングの楽譜も並べていただきました。
2017年11月2日
ワンアース代表 長谷川洋一は兵庫県淡路市役所を訪れ、門康彦市長と今後の協力について話し合いました。
左から長濱靖之副市長、門康彦市長、ワンアース長谷川代表、夢舞台松林部長、夢舞台近江様
1995年の阪神淡路大震災の震源地である淡路島には、復興20周年を期した2015年来、夢舞台 とワンアースの協力により3本の宇宙桜が植えられ、すべて開花しています。このため夢舞台 は、きぼうの桜を一度に見ることができる貴重な場所になっています。
すでに大樹の勢いを見せる宇宙ひょうたん桜
2017年植樹した直後に開花した奇蹟の宇宙神代桜
来年にはこの夢舞台で「きぼうの桜サミット西日本大会」を開催すべく、企画が進められています。
また、ワンアースの活動を支援する商品「宇宙グミ 」も島内各所で販売されています(拡販に尽力して下さった株式会社夢舞台の松林部長、近江様に謝意を捧げます)。
2017年10月9日 鳥取県湯梨浜町
この町は2016年10月の鳥取県中部地震で大きな被害を受けましたが、復興を祈念し、新しい町のシンボルを創造するために、宇宙ひょうたん桜が植樹されることになりました。山陰地方の「きぼうの桜」第1号と言えます。
この日は苗元の高知県仁淀川町から、片岡廣秋副町長、竹本雅浩教育長が駆けつけてくださり、和やかな贈呈式が行われました。
この計画をリードする福井昌平先生(ワンアース顧問)の講演に引き続き、
ワンアース代表理事・長谷川洋一からも、きぼうの桜計画を説明しました。
山崎直子宇宙飛行士からも、お祝いのメッセージをいただきました。
圧巻は、小学6年生40人による「きぼうの桜」の大合唱。
☆☆☆ 合唱動画は →→→ コチラ
宇宙食の試食も行いました。
子どもたちの夢いっぱいに!
きぼうの桜は、来春にもこの町にやって来ます。
そしてこの地の天女伝説にも新たな1ページが加わることでしょう。
良き仕事の機会を与えてくださった福井先生、そして湯梨浜町に感謝しています。
左から 福井昌平先生、宮脇正道・湯梨浜町長、ワンアース長谷川代表理事
2017年10月27日(金) 日本大学生産工学部津田沼キャンパス(千葉県習志野市泉町1-2-1)にて開催される日本マイクログラビティ応用学会 第29回学術講演会(JASMAC-29)で、きぼうの桜計画の進捗を発表いたします。
【表題】宇宙の文化利用・東日本大震災復興支援事業「きぼうの桜」
Kibo-no SAKURA, as a social experiment of Space Cultural Utilization
【著者】長谷川 洋一(一般財団法人ワンアース)
【要旨】きぼうの桜計画は、東日本大震災復興プロジェクトであるが、同時に、宇宙利用というものが社会に有益であることを証明する野心的な挑戦でもある。
2017年10月14日、玉川大学にて開催される日本櫻学会で、きぼうの桜計画 の進捗を報告いたします
【表題】「きぼうの桜」復興と広域交流のための宇宙桜活用事例報告
【著者】長谷川 洋一(一般財団法人ワンアース)富田−横谷 香織(筑波大学生命環境系)
【要旨】 2008年11月から259日間宇宙飛行した日本三大桜を含む各地名桜の種子は、そのごく一部が2010年ごろ発芽、宇宙桜と呼ばれ母樹の各地域で宝物のように育てられている。2015年以来当学会で報告してきた如く、一般財団法人ワンアースでは、この宇宙桜の子孫苗を東日本大震災の全被災地に一本ずつ植える「きぼうの桜」計画 を進めている。津波到達点上に長寿で巨大化が期待出来る宇宙桜を植えれば、復興のシンボルになり、次の大津波が来た際の避難の目印となる。また、稀少な宇宙桜は観光資源としても復興に貢献できるだろう。
ワンアースでは被災三県36の市町村と協議し、現在までに22の市町村で本事業が採択され、うち5の市町村で2017年春に植樹を実施 した。植樹に当たっては桜の生育に適した20メートル角程度の広い公共の土地を選定し、必要な土質改良などを実施し、ハート型の植え込み柵など共通デザインを適用している。
今後千年にわたり地域とともに成長する宇宙桜は、物語を帯びつつ大震災の記憶と教訓を風化させずに伝承する文化財的役割を担うはずだ。そこで、老若男女誰でも参画可能な市民文化を醸成するべく、テーマソング(合唱曲) の制作と物語公募 を企画した。著名芸術家(作詞・村田さち子、作曲・しゅうさえこ、編曲・白石哲也)が創作した歌を、植樹祭で地域の子どもらが合唱する。物語は、三菱財団の助成を得て公募した。注目すべき作品 は今後刊行予定である。
一方、宇宙桜という至宝を共有する各地域は宿命的な絆で結ばれるため、交流の気運が高まってきた。これを推進するため、毎年持ち回りで「きぼうの桜サミット」 を開催することにした。第1回開催は2017年8月に宮城県七ヶ浜町 で試みたところ、6の地域から町長を含む代表が集結し、広域交流の基礎を築いた 。植樹地域は毎年増えるため、2020年頃には東北被災地全域、そして阪神淡路や鳥取、熊本までも含む全国的な事業に発展させるべく準備を進めている。地域交流は、高齢者に新たな生きがいを、子どもたちに精神的刺激をもたらす。きぼうの桜は市民文化に彩られ、地域とともに成長し、千年後の子孫たちへの遺産となっていくにちがいない。
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