
気仙沼の港からフェリーに乗って30分、沖に浮かぶ大島に到着します。
そこには物語りのような、島人たちの生活があり、
島の真ん中には、大島小学校と中学校が並んで建っています。
2012年春、この中学校に、高知県仁淀川町から、宇宙ひょうたん桜の苗が贈られました。
その後、ぐんぐん伸びた宇宙桜は、もう4メートルを超える勢いで、枠からはみ出しそう。この春、初開花も見たそうです。
すでに巨樹の片鱗を見せる、太くがっしりとした幹に、
復興への雄叫びを感じました。

この宇宙桜贈呈は、きぼうの桜計画に先だって、仁淀川町と気仙沼市の教育委員会が中心になって進めたものです。

真夏の太陽を逃すまいと
空に向かって咲いている

君のその、
陽に透けるつややかな紫は
君だけのもの

天上の回廊で
太陽に憧れて 輪唱している

ひたむきに
いのちの美しさを 合唱している
ミヤマアズマギク
アズマ菊が、高山で生きるために変化したもの
東北の奥地に 天国のような花の回廊が存在する
名は、早池峰(はやちね)
by 谷山稜

ここにしか咲かない花
あなたのために
僻絶された孤高の地に
真夏の雪のように輝く
気高き白き花よ

ハヤチネウスユキソウ
和製エーデルワイス
白く花びらのように見えるのは、・・・もうよそう
風衝地の岩根に
しっかりと根を張り
幾千万年
キク科
姉妹分のミネウスユキソウも、美を競っている

by 谷山稜

はやちね
その名をつぶやくだけで
心を爽風が吹き抜ける

四億年と言われる古い地層の上に
短い夏の間だけ、億万の花が咲き乱れる

鳥居をくぐり、山道に一歩を踏み出すと
鳥たちのサラウンドが迎えてくれる

樹間の道は長くはつづかず
明るい尾根に飛び出すと、あとは無限の花の国
はしごを登ると天上の回廊
早池峰山(1917m)
遠野の北に鎮座する 東北地方随一の 花の名山
日本のエーデルワイス・ハヤチネウスユキソウなど、この山にしか咲かない固有種もある。
夏はマイカー規制。中腹に車を停め、シャトルバスで登山口へ向かおう。
早池峰シリーズ、始まります!
by 谷山稜
2015年7月24日
岩手県庁復興局を訪問し、きぼうの桜計画と県内各市町村への説明状況をお話ししました。

きぼうの桜はあくまで市町村主体で進めることを再確認するとともに、今後も計画の進捗を適宜お知らせすることにしました。

ワンアースが現地を見聞した限りでは、同じ岩手県の太平洋沿岸部でも、宮古あたりを境に南北で復興のフェーズが違っているようです。
北部のリアス地形が険しい地域では、谷ごとに水門を建てて津波を止める方法が主力で、ほぼ工事は終わっています。
一方南部は、リアスとはいえ、平地が多いため、全体を嵩上げする方式が採用されており、まだまだ工事だけで数年はかかるでしょう。
きぼうの桜を植えるにしても、町ごとに異なる事情や地形その他を考慮しつつ、最適な計画を建てなくてはならないと言えます。
2015年7月23日
この日は、岩手県太平洋沿岸の、野田村、普代村、田野畑村、岩泉町を順に訪ね、きぼうの桜計画をご説明いたしました。各市町村に対し構想を詳しくお話しし、植樹受け入れについて検討していただくことになりました。
これで岩手県の沿岸全市町村へのご説明が完了です。
普代村役場
野田村と田野畑村は、今回の津波で大被害を受けましたが、着々と復興に向けて進んでいます。
普代村は、明治の津波で千人以上が亡くなった教訓から、巨大な防潮堤(大水門)を築き上げ、その結果、今回の津波から町が守られたことで有名ですね(人的被害は行方不明者1名に留まりました)。

岩泉町は、本州最大面積を誇る町で、龍泉洞という美しい洞窟で知られていますが、最近ではヨーグルトもブレイクしているとか。。。(田野畑村のヨーグルトも売れていますよ!)

これらの地域は、まさにリアスまっただ中。海に迫る山脈、海から這い上がる霧など、幻想的でダイナミックな地球の(ジオな)光景が見られます。

このリアス地帯に、きぼうの桜が植えられるかどうかは今後決定されますが、巨大な宇宙桜の砲列が、未来の人々の生活を守るとともに、一大観光資源になってくれれば幸いです。

頂上には
太陽のかけらが
残されていた
ミヤマキンバイ 陽光の使者
どの高山の頂上にも 必ず咲いている
バラ科
黄色く花びらのように見えるのは
花びらです^^/

東北地方最高峰・燧ヶ岳(2356m)
頂上からは、尾瀬沼、尾瀬ヶ原が鳥瞰できる
痛快なバーズ・ビューだ
思わずビールを飲みたくなる
持ってきたよ もちろん
カシャ
泡だらけでぬるい
が、旨い!!!
by 谷山稜

湿原で 見まごうことのなき姿
鮮やかなまでの青紫の小袖は、
ひと夏の若さの象徴だ

咲きます 次々に
歌います 短い山岳の真夏を
あなたに忘れないでほしいから

東北地方最高峰、福島の燧ヶ岳(2356m)
そろそろ頂上を越えようか、
by 谷山稜

ミツバオウレン
森の中に愛らしく光る白い花
近づいて見ると黄緑色の???がいっぱい
精巧なガラス細工か、
あるいはリャードロの磁器のよう

白い花びらのように見えるのはガク
黄色い舌のようなのが花びら
そして?マークはめしべ
飛び散りそうなおしべ
よくぞここまで、と思うほど凝ってますね
お洒落な個性派少女
キンポウゲ科
葉は三枚、オウレンは黄蓮
亜高山帯の、ちょっと湿った林間に群生します
イワカガミやゴゼンタチバナと仲良し
by 谷山稜
2015年7月22日

岩手県北部太平洋沿岸の、久慈市と洋野町を順に訪ね、きぼうの桜計画をご説明いたしました。
各市町村とも今回が初めての訪問で、まずは構想を詳しくお話しし、植樹受け入れについて検討していただくことになりました。
久慈市は皆さんご存じ「あまちゃん」の舞台ですが、市役所の中も三陸鉄道の駅舎の中もあまちゃん関係のポスターなどでいっぱいです。
ドラマのロケの中心地、袖ヶ浜海岸は、街中から少し離れたところにあり、震災後に建て直された海女センターでは、夏の間、海女さんのウニ取り実演を見ることができます。運が良ければ、若いあまちゃんがウニを割って差し出してくれるかもしれませんよ。

洋野町は、岩手県沿岸最北端の町ですが、12メートルの防潮堤があったこと、防潮堤が無い地区の住民は速やかに避難したこと、そして住民の避難訓練が日頃から効果的に行われていたことなどから、東日本大震災で死者・行方不明者・負傷者がゼロだったことは有名です(住居の損壊など、被害はありました)。

これらの地域に きぼうの桜が植えられるかどうかは今後の検討次第ですが、巨大な宇宙桜が未来の安全を支えつつ、新しい観光資源になってくれれば嬉しいです。
宇宙的視点から、この星の、いのちの美しさを体感しつつ、ひとつの星で共生するという新しい価値観に基づいた文化交流で、世界を一つに繋いでゆきます。