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今日も地球のどこかで、
幸せなブランチを楽しむ人たちが・・・
北アルプス、黒部平にて。花はエチゴキジムシロ
Potentilla togasii, in Northern Alps area, Japan.
by 谷山稜
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梅雨の合間の 森の中
見え隠れする小さな灯り
近づいてみると、それはひと株の
どこにでもあるオニタビラコだった
小さな笑顔が木漏れ日と戯れている
by 谷山 稜
幸せはどこにでもある
ただ気づこうとさえすれば
こんな単純なことが、今やっとわかった
今日、生えていて
明日、引き抜かれるかもしれない
こんな小さな花たちでさえ
世界の謎を解いている
半世紀生きてきても、
まだまだ人間は思慮が足りないのかもしれない
by 谷山 稜
ハハコグサ
君の表情を見ていると
ただの日常が、ハッピィカラーになりそうだ
今日は君たちからハッピィな空気をもらっておいて
明日はそれを吐き出そう。ビルの谷間で
オフィスの淀んだ空気も少しましになって
いいことがあるかもしれない
by 谷山 稜
ちょっとした日だまりに、
みつけたよ!
時の色した 花弁の細工
ちいさな陽を受け 秘めやかに輝く
君は、地面のブローチ
分相応に、生きてるね。
by 谷山 稜
ただひたすら 凛として
一直線に 空へと向かう
たとえわずか5センチの
背伸びだとしても
近づきたいのだ
by 谷山 稜
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おとなになってからというもの 草に寝転ぶことは しなくなったな。
ひさしぶりだね、
シロツメクサのカーペット
青草の香りが顔をくすぐる
なつかしい仲間もいる
こいつの つぶらな瞳に映るかな、
あのころの記憶
by 谷山 稜
水に思いがあるのなら 花に宿ってなんとする
水が夢見ることあらば
遙かな時は何色か
この一滴は、
太陽と会話している
調べ定めぬ 歌の振動が、
心の洞に 快くこだまする
by 谷山 稜
水がまわると、
生命のサイクルもまわるだろう。
この惑星では
地も空も、生命さえも、
すべてが水でつながっている
名も無き庭のジャーマンアイリス。
君が湛えたその水は、
エベレストの冠雪と同じだ。
梅雨もまた楽しいかな、
この水は、
ヒマラヤの彼方の空から来たのだから
by 谷山 稜
伊勢ナデシコは雨に、風に、喜々として しずくを湛え、長い花弁を泳がせる
インドの南、
かつてランカーと呼ばれた阿修羅の海で
解き放たれたエイチツーオーは、
北へ向かい、
ヒマラヤの壁に阻まれて急上昇し、
ジェット気流に乗って、極東へ
太平洋高気圧に対峙して
前線に加わる。
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そうして今、名も無き庭に降り立ちて、 この花に抱かれ、しばし眠る。
地球大気の物語、
凝縮された1ページを想うとき、
梅雨もまた楽しきかな!
by 谷山 稜
宇宙的視点から、この星の、いのちの美しさを体感しつつ、ひとつの星で共生するという新しい価値観に基づいた文化交流で、世界を一つに繋いでゆきます。