稚児の風車(チングルマ)を見ていただいたあとは
大人の風車といきましょう
どこの山でも
頂上を目指す道は、登り一辺倒ではなく
時折ほんのちょっとの下りや巻きを織り交ぜて
うまく変化がつけられている
稜線近くの亜高山帯で巻き道に出くわしたら
きっとキヌガサソウが待っている
ちょっと湿った涼しい南斜面の樹下
7センチはあろうかという巨大な花
園芸植物を思わせる、惜しげない姿
花びらに見えるのは、実はがく
本来の花びらは、白い紐状のもの
中心のめしべはパイナップルのよう
巨大でユーモラスな花
これでもユリの仲間
それにしても、
キヌガサソウとは分かりやすい名だ
by 谷山稜
あぁなんとあでやかな
香り立つイイオンナ
紫の艶麗草
この人には
もう一生会えないかも
ヒダカエンレイソウ
エンレイソウとシロバナエンレイソウの雑種と言われ、ごく稀に現れる
種がつかないので一代限り。
撮ったときは普通のエンレイソウかと思って、あとで拡大してみてビックリ
今思えば、一期一会だったのかも。
by 谷山稜
ひそやかに
秘めやかに
光の粒を頂いて
口数少なきその娘
マイヅルソウと
呼ばれたり
マイヅルソウ
ゴゼンタチバナといつもセット
樹下の目立たぬ小さな花も
近づいて見てあげると
本当の美しさを惜しげなく晒してくれる
元気だったかい?
by 谷山稜
不思議な名前のこの花は
姿なき山の稚児たちの風車
山わらし 山わろ とも言う
ちいさな精霊たちが、
飛び回っているかも知れない 山の草原
はろばろと 空に向き合う 風車
回れ回れ 稚児車
チングルマ バラ科
登り着いた草原を埋め尽くすその様は、高山植物のナンバーワン
私の大好きな花
花も可愛いが、種になると毛が伸びて風車のようになる
by 谷山稜
シランは後ろ姿の花
梅雨の前に咲き誇り
梅雨明けを待たずに消えている
こんなに鮮やかだったのに
夏が来れば 誰もが忘れてしまう
もういちど
振り向いておくれ
清らかな、うなじよ
by 谷山稜
雨の合間の水際に
ノハナショウブの花意匠
黄すじを通す骨一貫
青紫に誇らしく
by 谷山稜
高山に ひそやかに咲く 岩鏡
梅雨の合間の陽を受けて
涼しき風に身を揺らす
恥じらう乙女はうつむき加減
コイワカガミ 北アルプス 黒部平にて
by 谷山稜
水辺の草地に佇んで
幸せそうに揺れている
青き桔梗の凜として
美空の色をもらったか
ヒナキキョウソウ
小さな花ですが、その青さは微かな紫を帯び
凛々しき飛行士の眼に映る成層圏
by 谷山稜
正午の光に照り映えて
いのちのしぶきを飛び散らす
君の名はイブキジャコウソウ
海辺から高山の岩場まで
風の強い、厳しい環境を選んで咲く
その生き様を見習うのは難しいが、
この表情は、共感を呼ぶ
そして芳しい香りこそ、この花の息吹だ
by 谷山稜
アオボウズ、参上!
あはははは
え? クジラじゃないよ。
俺様は、シソ科の花さ
アカボウズとは、いとこ同士なんだ。
くどいようだけど、
俺様はクジラじゃないぞ
じゃ、夏の海岸で、
by 谷山稜
宇宙的視点から、この星の、いのちの美しさを体感しつつ、ひとつの星で共生するという新しい価値観に基づいた文化交流で、世界を一つに繋いでゆきます。