二度あることは三度あってはならない。普代村の教訓

2015年10月7日
岩手県普代村を訪問し、きぼうの桜計画について話ました。

この村では、311の大津波の時、死者が一人も出ませんでした(行方不明1)。
海に接しているのは断崖と河口。この川沿いの平地に大部分の住居がある普代村では、河口に大水門を備えることによって街全体を津波から守ったのです。

普代村は、明治29年と昭和8年の大津波で大被害を受けました。
その時の最大波高が15.2mだったため、水門の高さを15.5mにして、昭和37年に着工したのです。

当時、そんな大きな津波は来るわけがない、税金の無駄づかい、とさんざん批判されたそうですが、村長だった和村幸得氏は、「二度あることは、三度あってはならない」と言い切り、断固として譲らなかったそうです。
このようなサムライたちが、後の世を救うのでしょう。

2011年3月11日。想像を絶する津波の高さは23.6mに達し、この高さの水門さえも乗り越えて町に流れ込みました。しかし、水門が大部分の水圧を受け止めてくれたおかげで、人々の命は守られたのでした。

きぼうの桜も、この水門のように、人々の生活を、千年二千年と、護り続けてほしいものです。