あの日も梅は咲いていた

あの日も梅は咲いていた

憎らしいほど
澄み渡った空に向かって

冷徹なまでに
そのものの役割を果たそうと

樹の根は地中深くに達し
この星の奥底で
お互いに存在を確かめ合っているのだろうか

あの日も梅は咲いていた
そのものの生きる意味を信じて
一点の曇りもない空に向かって